活動報告

2015年 活動報告

第20回(2015年)JAS協カナダ製材技術・製品視察団報告(WIDCの視察)

と き:

ところ:

							三井ホームコンポーネント株式会社 平田 賢次

5月22日、プリンスジョージにあるウッド・イノベーション・センター(WIDC)を見学させて頂きました。WIDCは、公式には木造6階ですが、メゾネットや最上階のメカニカルペントハウスを入れると8階のCLT建築で建てられた高さ29.5mの木造ビルです。

ロンドンには29.8m、メルボルンには32.2mの木造ビルが存在するらしいですのが、いずれも1F部分がコンクリートだそうですので、オール材木構造では世界一の木造ビルだそうです。


主にCLT・グルーラム・LVLを使用しているそうで、CLTは2×6を交互に組んでいる材で床などに使用し、グルーラムは梁など、LVLは階段などに使用しているとの事でした。

中でも驚いたのはエレベーターシャフトまで木造で造られている事と、大判のCLTを2階から3階の階段の途中で欠き込みを入れ結合している所でした。また、結合部分はこの一箇所のみという所にも驚きました。

ビルの内装もBC大学が使用する、大空間のレクチャールーム、図書館や様々な部屋があり木材を大変強調された近代的な造りになっており、燃えしろ設計で防火対策も問題が無いそうです。

他の階では会社のオフィスもあり、木材の加工や実験のできる部屋にはなんとクレーンまでもがビルの中に設置されていました。

日本では考えられませんが、WIDCに何かの欠陥があった場合、責任問題を建築家のマイケル・グリーンさんが責任を負うという中で建築されたそうです。

現在の日本では、目にする事のできない木造6階ビルを見学させて頂きまして、条件の違いはありますが、大変勉強になり、いい刺激を受けることができました。

JASの関係者の皆様、また一緒に周られたカナダ視察団の皆様には大変貴重な経験をさせて頂き感謝しております。ありがとうございました

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